目次
  1. インサイトの画面を、1枚の表に並べる
  2. 並べてみて、気づいたこと
  3. 「仕様のせい」とは言い切れなかった
  4. 過去の「当たり回」で確かめる
  5. 次の3本で試すこと
  6. 数字を見るときに、私が気をつけたこと
  7. まとめ
  8. 数字の見立てを、お手伝いしています

「最近、リールが全然伸びないんです。インスタの仕様が変わったんですかね」

リール動画の制作をお手伝いしている先生から、こんな相談をもらいました。私は、先生の発信の台本づくりから編集、納品までを担当しています。

正直に言うと、最初に頭に浮かんだのは「仕様のせいかもしれない」でした。でも、それを確かめないまま返事をするのは違うかなと思って、数字を見せてもらうことにしました。

この記事では、そのとき私がやったことを、順番のまま書きます。お客さまの数字なので、具体的な数は出さずに、どう比べたかを中心に書きます。

インサイトの画面を、1枚の表に並べる

昼のダイニングで、テーブルに横一列に並べたカードの1枚を指さして考えているちほのイラスト

先生にお願いしたのは、直近のリールの「インサイト」のスクリーンショットです。インサイトは、Instagramの投稿ごとに見られる数字の画面のことです。届いた画像はかなりの枚数があって、1枚ずつ見ていても、正直なところ何も分かりませんでした。

そこで、その月に投稿されたリールの数字を、1つの表にまとめました。並べた項目はこれです。

  • 閲覧数(何回再生されたか)
  • 閲覧者(何人に届いたか)
  • 平均再生時間
  • いいね・保存・シェアの数
  • スキップ率(最初の数秒で飛ばされた割合)

画面で見ているときはバラバラだった数字が、表にすると急に話し始めます。ここがいちばん大事な作業だったかなと思います。

ポイント

数字は「1本ずつ見る」より「横に並べる」ほうが、差が見えます。表はスプレッドシートでも、紙に手書きでも大丈夫です。

並べてみて、気づいたこと

並べてみると、1本だけ飛び抜けている回がありました。ほかの回の数倍、再生されていたんです。

では、その1本は何が違ったのか。いいねの数を見ると、特に多くありません。むしろ、いいねが一番多かった回は、再生はあまり伸びていませんでした。いいねの数と伸びは、あまり関係がなさそうです。

違いがはっきり出ていたのは「保存」でした。伸びた回は、保存がほかの回よりはっきり多く、伸びなかった回は、保存がほとんどついていませんでした。

保存は、「あとで見返したい」と思った人が押すボタンです。保存が多い投稿は、Instagramから「役に立つ投稿」と見られて、より多くの人に届けられやすいと言われています。

ほかにも、表から見えたことがありました。

  • 最初で飛ばされている。 どの回も、半分以上の人が最初の数秒で離れていました。一番伸びた回は、飛ばされる割合が一番低い回でもありました
  • 最後まで見られていない。 平均再生時間は、動画の長さの半分にも届いていませんでした
  • フォロワーさんにも届き切っていない。 多くの回で、届いた人数がフォロワーさんの数よりずっと少なめでした

「仕様のせい」とは言い切れなかった

先生の最初の質問に戻ります。インスタの仕様が変わったのか。

もし仕様が変わって全体の届き方が落ちたのなら、どの回も同じように落ちるはずです。でも実際には、同じ月の中で、よく伸びた回と伸びなかった回が並んでいました。差が出ているのは、中身のほうです。

なので、先生には「仕様の変化とは言い切れません。中身の差で説明がつきそうです」とお伝えしました。

過去の「当たり回」で確かめる

1本だけの話だと、たまたまかもしれません。そこで、前の月までに以前もらっていたスクリーンショットも見返しました。

過去に大きく伸びた回を見ると、どれも保存がたくさんついていました。再生された数に対して保存される割合も、伸びた回ははっきり高く、伸びなかった回はとても低いままでした。伸びた回はどれも、画面の操作を実際に見せる回だったことも共通していました。

保存される回が伸びる。 過去の当たり回でも同じ形になっていたので、ここでやっと「これが原因だと思います」と言えるようになりました。

次の3本で試すこと

原因が見えたら、次にやることは1つずつ決めます。一度に全部変えると、何が効いたのか分からなくなるからです。

  1. 冒頭を短いカットで刻む … 1枚を長めに見せていた冒頭を、短いカットに分けました。最初に飛ばされる割合を下げるためです。これは次の納品回から、もう始めています(見る数字:スキップ率)
  2. 「保存して使える」形に寄せる … 一覧表やチェックリストのように、あとで見返したくなる中身にする(見る数字:保存数)
  3. 尺を少し短くする … 最後まで見られていなかったため(見る数字:平均再生時間)

あわせて先生には、投稿したリールをストーリーズでも一度紹介してもらうようお願いしました。フォロワーさんに届き切っていなかったので、最初の数時間の見られ方を作るためです。

この3つがどうだったかは、結果が出たらまた書こうと思います。

数字を見るときに、私が気をつけたこと

今回やってみて、数字を見るときに大事だと思ったことが3つあります。

  • いいねで判断しない。 伸びとの関係が一番薄かったのが、いいねでした
  • 「仕様のせい」は最後に考える。 同じ時期の中で差があるなら、まず中身を見る
  • 1本だけで決めない。 過去の当たり回でも同じ形になるか、確かめてから言う

どれも特別な分析ではありません。数字を横に並べて、違うところを言葉にしただけです。

ポイント

自分のリールで試すなら、まずは直近5本の「閲覧数」と「保存数」だけを並べてみてください。それだけでも、どの回が伸びて、何が違ったのかが見えてきます。

まとめ

「再生が伸びない」と感じたとき、つい「仕様が変わったのかな」と考えてしまいます。私もそうでした。

でも、数字を1枚の表に並べてみると、原因は中身のほうにあって、しかも「保存される回が伸びる」という、手を打てる形で見えてきました。

リールを作るのも、数字を見るのも、どちらも誰かの発信を支える仕事の一部だと思っています。同じように「なんで伸びないんだろう」と止まっている方の、ヒントになればうれしいです。

数字の見立てを、お手伝いしています

今回のように、リールのインサイトを並べて「なぜ伸びないのか」と「次に試すこと」を1枚にまとめる、見立てレポートを受け付けています。

  • 料金:1回1万円
  • 最初の3名さまは5,000円(3名さまに達した時点で、通常の1万円に戻ります)
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