AIとの壁打ちは「何を決めるか」を人が先に言う|講座で見たやり取りから、私が書き留めた8つの型
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AIに企画の相談をすると、こんなことはないでしょうか。
「この企画、どうですか?」と聞いたら、褒め言葉と細かい指摘がずらっと返ってきた。全部それっぽいけれど、結局どこから直せばいいのか分からない。
私はよくありました。YouTubeの企画も、出品の中身も、AIに見てもらうと「足りないところ」はたくさん出てくるのに、決めきれないまま終わることが多かったです。
先日、私が参加しているAIのスクールで、講師の方が受講生さんの企画をAIと一緒に練り直すやり取りを見せてくれました。それを見て、うまくいかなかった理由が分かった気がしたので、この記事では、そのとき書き留めた型と、自分の仕事にどう当てはめているかを書きます。
決めるのは「層」「物差し」「目的」の3つ
やり取りを見ていて一番残ったのは、講師の方がAIに「答え」を求めていなかったことです。代わりに、毎回この3つを自分から言っていました。
層:いま何の話をしているか(コンセプト/全体の並び/1本の中身/細部)。物差し:何を基準に良し悪しを決めるか(売れ筋・見る人の目線・時間に収まるか など)。目的:それは何のために作るのか。
AIは放っておくと、聞かれたことに細かく答えて、自分の解釈で進んでいきます。この3つを言わないと、「細かく・一般論で・AIの解釈で」答えが返ってくる。私が困っていたのは、ちょうどこれでした。
講座のやり取りから書き留めた8つの型

ここからは、講師の方がたどった順番です。ジャンルの話は外して、どの企画にも使える形にしています。
1. 自分の見立てを先に渡す
受講生さんの企画には「この質問に答えてほしい」という問いが付いていました。でも講師の方は、「質問への答えより、企画そのものが弱いと思うので、そこを相談したい」とAIに伝えていました。
「どこが弱いと思いますか?」とAIに丸投げしないで、自分が感じている弱さを先に言う。ここから始まっていたのが印象的でした。
2. 細かすぎたら、一言で引き上げる
AIは資料を読むと、項目を全部当てはめた長い診断を出してきます。内容は合っていても、その段階では使えない。
講師の方は「細かいのはいいので、もっとコンセプトから」と一言で戻していました。長い答えに全部付き合わなくていい、というのは私には新しかったです。
3. 案を並べてもらって、自分の軸で選ぶ
AIは3つの案を出して、そのうち1つを推してきました。講師の方は、推しとは別の案を「このジャンルで大事なのはここだから」という自分の軸で選んでいました。
AIの推しは材料で、結論ではない。選んだ理由を1行で言えるかどうかが、自分の企画になっているかの分かれ目かなと思います。
4. 1本を詰める前に、全体を並べる
1本目の芯が見えたところで、そこを詰めずに、シリーズ全体を先に並べていました。1本目を作り込んでから2本目を考えると、被りや矛盾が出るからです。
5. 頼むときは「何のために」まで言う
「もっと個性を出して」とだけ頼んだら、欲しいものと違う答えが返ってきました。そこで、欲しいものの具体例と目的を足したら、ちゃんと当たるようになった。
外れても、やり直しではなく「情報を足して戻す」で済む、というのも覚えておきたいところです。
6. 出てきた表に「最初の状態」があるか確かめる
AIが出した表は、変化した「あと」の状態しか書かれていませんでした。講師の方は「最初の状態も入れないと使えない」と指摘していました。
変化を見せる企画なら、変化の前がないと話になりません。表やリストが出てきたら、始まりの状態が入っているかを見る。
7. 置ける場所より多いものは削る
直した表は段階が4つありましたが、講師の方は「この2つは分けなくていい」とまとめていました。1本の中に、4つも置ける場面がなかったからです。
項目の数は、実際に置ける場所の数に合わせる。 削るのも人の仕事、というのは、私も表を作るたびに思い出したいことです。
8. 問いは1つ、物差しも1つ
最後に講師の方は、「これを出すべきか。売れ筋の観点で答えて」と、問いを1つに絞って、何を基準に答えるかまで指定していました。物差しを言わないと、AIは一般論で答えてきます。
おまけで、「相談の過程も、あとでまとめられるようにログに残して」とも頼んでいました。外れた案と、なぜ捨てたかを残しておく。会話は流れていきますが、ファイルは残ります。
自分の仕事に当てはめると、こう言い換える
講座の内容は特定のジャンルの話だったので、私は自分の仕事で使える言い方に書き換えて、手元のメモに置いています。
- YouTubeの企画で台本を見てもらうとき:「細かい言い回しより、企画として弱いと思う。そこを一緒に考えて」
- 案を出してもらうとき:「案を3つ、推しと理由も」→ 選ぶのは、子どもがいても続けられるか、という自分の軸で
- 出品やシリーズを考えるとき:「1つ目を詰める前に、全部を並べて被りを見たい」
- 表が多すぎるとき:「この2つは分けなくていい。10分の動画にこの段数は置けない」
- 1点だけ聞きたいとき:「サムネに顔を出すべきか。在宅ワークの発信の売れ筋で答えて」
まだ使い始めたところなので、うまくいった・いかなかったはこれからです。まずは、「どうですか?」とだけ聞くのをやめるところから始めています。
AIを相談相手にする話は、AIを「相談相手」にするスキル『軍配』を使ってみたにも書いています。こちらも「決めるのは自分のまま」という同じ考え方です。
やらないと決めたこと
最後に、書き留めた「やってはいけないこと」も残しておきます。
- 「この企画どうですか?」と丸投げする
- AIの長い答えを、全部受け入れる
- AIの推しを、理由を考えずにそのまま採用する
- 細かいところ(言い回しや場面割り)から相談を始める
まとめ
- AIは放っておくと、細かく・一般論で・自分の解釈で答えてくる
- 人が先に決めるのは「層(何の話か)」「物差し(何で決めるか)」「目的(何のためか)」の3つ
- 見立ては自分から渡す。細かすぎたら一言で引き上げる。推しは材料で、選ぶのは自分の軸
- 1本を詰める前に全体を並べる。表は「最初の状態があるか」「置ける数より多くないか」で直す
- 問いは1つ、物差しも1つ。過程は外れた案ごと残す
AIに相談して決めきれないことが多い方は、次に聞くとき、最初に「いま何の話をしたいか」と「何を基準にしてほしいか」を1行ずつ足してみてください。それだけでも、返ってくる答えが変わるかなと思います。