目次
  1. 決めるのは「層」「物差し」「目的」の3つ
  2. 講座のやり取りから書き留めた8つの型
  3. 1. 自分の見立てを先に渡す
  4. 2. 細かすぎたら、一言で引き上げる
  5. 3. 案を並べてもらって、自分の軸で選ぶ
  6. 4. 1本を詰める前に、全体を並べる
  7. 5. 頼むときは「何のために」まで言う
  8. 6. 出てきた表に「最初の状態」があるか確かめる
  9. 7. 置ける場所より多いものは削る
  10. 8. 問いは1つ、物差しも1つ
  11. 自分の仕事に当てはめると、こう言い換える
  12. やらないと決めたこと
  13. まとめ

AIに企画の相談をすると、こんなことはないでしょうか。

「この企画、どうですか?」と聞いたら、褒め言葉と細かい指摘がずらっと返ってきた。全部それっぽいけれど、結局どこから直せばいいのか分からない。

私はよくありました。YouTubeの企画も、出品の中身も、AIに見てもらうと「足りないところ」はたくさん出てくるのに、決めきれないまま終わることが多かったです。

先日、私が参加しているAIのスクールで、講師の方が受講生さんの企画をAIと一緒に練り直すやり取りを見せてくれました。それを見て、うまくいかなかった理由が分かった気がしたので、この記事では、そのとき書き留めた型と、自分の仕事にどう当てはめているかを書きます。

決めるのは「層」「物差し」「目的」の3つ

やり取りを見ていて一番残ったのは、講師の方がAIに「答え」を求めていなかったことです。代わりに、毎回この3つを自分から言っていました。

人が先に決めること

層:いま何の話をしているか(コンセプト/全体の並び/1本の中身/細部)。物差し:何を基準に良し悪しを決めるか(売れ筋・見る人の目線・時間に収まるか など)。目的:それは何のために作るのか。

AIは放っておくと、聞かれたことに細かく答えて、自分の解釈で進んでいきます。この3つを言わないと、「細かく・一般論で・AIの解釈で」答えが返ってくる。私が困っていたのは、ちょうどこれでした。

講座のやり取りから書き留めた8つの型

雨の日の昼、ダイニングテーブルでノートパソコンを見ながら、ノートに書いた図の前でペンをあごに当てて考えているちほのイラスト

ここからは、講師の方がたどった順番です。ジャンルの話は外して、どの企画にも使える形にしています。

1. 自分の見立てを先に渡す

受講生さんの企画には「この質問に答えてほしい」という問いが付いていました。でも講師の方は、「質問への答えより、企画そのものが弱いと思うので、そこを相談したい」とAIに伝えていました。

「どこが弱いと思いますか?」とAIに丸投げしないで、自分が感じている弱さを先に言う。ここから始まっていたのが印象的でした。

2. 細かすぎたら、一言で引き上げる

AIは資料を読むと、項目を全部当てはめた長い診断を出してきます。内容は合っていても、その段階では使えない。

講師の方は「細かいのはいいので、もっとコンセプトから」と一言で戻していました。長い答えに全部付き合わなくていい、というのは私には新しかったです。

3. 案を並べてもらって、自分の軸で選ぶ

AIは3つの案を出して、そのうち1つを推してきました。講師の方は、推しとは別の案を「このジャンルで大事なのはここだから」という自分の軸で選んでいました。

AIの推しは材料で、結論ではない。選んだ理由を1行で言えるかどうかが、自分の企画になっているかの分かれ目かなと思います。

4. 1本を詰める前に、全体を並べる

1本目の芯が見えたところで、そこを詰めずに、シリーズ全体を先に並べていました。1本目を作り込んでから2本目を考えると、被りや矛盾が出るからです。

5. 頼むときは「何のために」まで言う

「もっと個性を出して」とだけ頼んだら、欲しいものと違う答えが返ってきました。そこで、欲しいものの具体例と目的を足したら、ちゃんと当たるようになった。

外れても、やり直しではなく「情報を足して戻す」で済む、というのも覚えておきたいところです。

6. 出てきた表に「最初の状態」があるか確かめる

AIが出した表は、変化した「あと」の状態しか書かれていませんでした。講師の方は「最初の状態も入れないと使えない」と指摘していました。

変化を見せる企画なら、変化の前がないと話になりません。表やリストが出てきたら、始まりの状態が入っているかを見る。

7. 置ける場所より多いものは削る

直した表は段階が4つありましたが、講師の方は「この2つは分けなくていい」とまとめていました。1本の中に、4つも置ける場面がなかったからです。

項目の数は、実際に置ける場所の数に合わせる。 削るのも人の仕事、というのは、私も表を作るたびに思い出したいことです。

8. 問いは1つ、物差しも1つ

最後に講師の方は、「これを出すべきか。売れ筋の観点で答えて」と、問いを1つに絞って、何を基準に答えるかまで指定していました。物差しを言わないと、AIは一般論で答えてきます。

おまけで、「相談の過程も、あとでまとめられるようにログに残して」とも頼んでいました。外れた案と、なぜ捨てたかを残しておく。会話は流れていきますが、ファイルは残ります。

自分の仕事に当てはめると、こう言い換える

講座の内容は特定のジャンルの話だったので、私は自分の仕事で使える言い方に書き換えて、手元のメモに置いています。

  • YouTubeの企画で台本を見てもらうとき:「細かい言い回しより、企画として弱いと思う。そこを一緒に考えて」
  • 案を出してもらうとき:「案を3つ、推しと理由も」→ 選ぶのは、子どもがいても続けられるか、という自分の軸で
  • 出品やシリーズを考えるとき:「1つ目を詰める前に、全部を並べて被りを見たい」
  • 表が多すぎるとき:「この2つは分けなくていい。10分の動画にこの段数は置けない」
  • 1点だけ聞きたいとき:「サムネに顔を出すべきか。在宅ワークの発信の売れ筋で答えて」

まだ使い始めたところなので、うまくいった・いかなかったはこれからです。まずは、「どうですか?」とだけ聞くのをやめるところから始めています。

AIを相談相手にする話は、AIを「相談相手」にするスキル『軍配』を使ってみたにも書いています。こちらも「決めるのは自分のまま」という同じ考え方です。

やらないと決めたこと

最後に、書き留めた「やってはいけないこと」も残しておきます。

  • 「この企画どうですか?」と丸投げする
  • AIの長い答えを、全部受け入れる
  • AIの推しを、理由を考えずにそのまま採用する
  • 細かいところ(言い回しや場面割り)から相談を始める

まとめ

  • AIは放っておくと、細かく・一般論で・自分の解釈で答えてくる
  • 人が先に決めるのは「層(何の話か)」「物差し(何で決めるか)」「目的(何のためか)」の3つ
  • 見立ては自分から渡す。細かすぎたら一言で引き上げる。推しは材料で、選ぶのは自分の軸
  • 1本を詰める前に全体を並べる。表は「最初の状態があるか」「置ける数より多くないか」で直す
  • 問いは1つ、物差しも1つ。過程は外れた案ごと残す

AIに相談して決めきれないことが多い方は、次に聞くとき、最初に「いま何の話をしたいか」と「何を基準にしてほしいか」を1行ずつ足してみてください。それだけでも、返ってくる答えが変わるかなと思います。