YouTube動画2本から、講座のスライドを作った手順|AIに任せたところと、自分で見たところ
目次
オンライン秘書のお仕事のひとつに、講座をしている先生の資料づくりがあります。
依頼はいつも、こんな形です。「このYouTube動画を2本参考にして、来月の講座の資料を作ってもらえますか?」
今月は2つの講座の分をいただいて、それぞれ50枚と28枚のスライドになりました。この記事では、動画から講座のスライドを作るまでに私がやった順番と、AIに任せたところ、自分の目で見たところを書きます。
まずは、動画の字幕を文字にする
最初にやるのは、動画で話されていることを文字にすることです。
YouTubeの動画には、自動で作られる字幕がついていることが多いです。私はその字幕をファイルとして取り出して、AIに「読みやすい文章に整えて」とお願いしています。
動画を最初から最後まで見て、手でメモを取っていたら、12分と29分の動画でも1時間以上かかります。文字になっていれば、あとから何度でも読み返せますし、「あの話、どこで言っていたっけ」と探すのも一瞬です。
ただ、自動の字幕は、ところどころ言葉が変わっています。「目次」が「苦情」になっていたり、人の名前が違う字になっていたり。意味が通らないところは、動画のその場面だけ見に行って確かめました。
2本の動画を、ひとつの話にまとめる

いちばん時間をかけたのは、ここです。
参考の動画は、別々の人が、別々の日に話したものです。そのまま順番に並べると、話があちこちに飛んだ資料になってしまいます。
そこで、2本の文字起こしを読んで、「2本とも、結局なにを言っているのか」を先に1行で決めました。今月の1つ目の講座なら「欲しい結果より先に、ほっとする気持ちを選ぶと、結果はあとからついてくる」。この1行が決まると、1本目は「考え方」、2本目は「毎日の実践」と、役割を分けて並べられました。
2つ目の講座は、少し工夫が要りました。テーマは「お茶会の作り方」なのに、参考の動画は2本とも「セミナーの作り方」の話だったんです。
そこで、「お茶会は、小さなセミナー」と置き換えて、セミナーの型をお茶会に当てはめる構成にしました。
2本の動画に共通する1行が決まってからスライドを作ると、あとで順番を入れ替える手間がほとんどなくなりました。AIにも「この1行に沿って並べて」と伝えると、話がぶれにくくなります。
前の月の資料と、見た目をそろえる
講座は毎月続くので、先月の資料と見た目がそろっていることも大事です。
色、見出しの大きさ、表紙の形、「第1部・第2部」の2部構成。先月の資料をAIに見せて、同じ形で作ってもらいました。受講生さんからすると、毎月同じ形の資料が届くと安心かなと思います。
スライドごとに、読み上げ用のメモをつける
スライドには、短い言葉しか入れていません。そのかわり、1枚ずつ「ノート」の欄に、先生がそのまま読める文章を入れています。
ノートは2つに分けました。
- 【話す】 そのスライドで先生が話す文章
- 【進め方】 「ここはゆっくり読む」「受講生さんに問いかける」などの進行メモ
先生は、スライドを見ながらご自身の言葉で話されますが、準備の時間を短くするお手伝いになればと思って、毎回つけています。
動画の言葉は、そのまま写さない
参考の動画は、ほかの方が作ったものです。話し方や言い回しをそのままスライドに写すことはしません。
言っていることの中身を受け取って、講座を受ける方に合わせた言葉で書き直しています。今回も、2本目の動画には「強い言葉で引きつける」「不安をつく」といった、少し強めのテクニックが出てきました。そのまま入れると先生の講座の雰囲気に合わないので、やわらかく言い換えて、「大げさな言葉やうそは使わない」と一言添えました。
どの動画を参考にしたかは、スライドのノートに書いて残しています。
いちばん反省したのは、文字のはみ出しだった
実は、先月の資料では、先生から「7枚目の文字がはみ出してるので直してください」と連絡をいただきました。確認していくと、はみ出しはご指摘の6か所だけでなく、ほかにもありました。講座の当日で、夜の開始までに直す必要がありました。
作った資料を、1枚ずつ目で見ていたつもりでした。でも、50枚もあると、どうしても見落とします。
そこで今月からは、2つのことをしています。
- はみ出しを自動で見つける。スライドを作るたびに、文字が枠に収まっているかをAIに計算してもらう仕組みを作りました。今月は、作った直後に7か所見つかって、送る前に全部直せました
- 全ページを1枚の画像に並べて見る。12枚ずつ縮小して並べた画像を作って、全体を目で見ます。1枚ずつ開くより、形の崩れや、言葉の折り返しのおかしいところに気づきやすいです
自動のチェックで「0件」になっても、最後は自分の目で全ページを見ています。数字では分からない「ここで改行されると読みにくい」は、目で見ないと分からないからです。
先生にしか書けないところは、空けて渡す
講座の中には、先生ご自身の話をしていただくページもあります。今月なら、「私の好きなもの・大切にしているもの」を紹介するページが3枚ありました。
ここは、私が勝手に書いてはいけないところです。とはいえ、空欄のまま渡すと、先生が一から考えることになります。
そこで、先生のメルマガや過去のお話から拾った例を「(仮)」とつけて入れておき、「先生ご自身の例に差し替えてください」と書きました。送るときのメッセージでも、このページのことだけは一言添えています。
AIに任せたところ、自分で見たところ
最後に、今回の分け方をまとめておきます。
- AIに任せたところ:字幕の文字起こしを整える、2本の要点の整理、スライドの下書き、読み上げメモの下書き、はみ出しの計算
- 自分で見たところ:2本に共通する1行を決める、強い表現を言い換える、先生にしか書けないところを見分ける、全ページを目で見る、先生に送る
AIのおかげで、下書きまではずいぶん早くなりました。でも、「この講座を受ける方に、どう届けたいか」を決めるところは、やっぱり人が考えるところだなと思います。
資料を作るお手伝いをしている方や、動画を参考にして何かを作る方の、参考になればうれしいです。